2011年12月25日
イプシロン
キリコ、フィアナと見てきたら、私的には、次はイプシロンです。 「ボトムズ」という話は、真面目に内省する男キリコが主人公です。彼とワイズマンの戦いは、武力を使ったものというより、むしろ内面の戦いとして決着がつけられます。つまり、彼は強い精神力で自分の価値観を貫いた……そんな話だったわけです。 その彼の内面に大きくかかわってくるのが、彼と相似性のあるフィアナとイプシロンの二人です。 彼らの共通点は、徹底して戦闘に特化されて利用されている存在であり、純粋で、生真面目……です。 キリコの仲間である三人組は、どちらかというと、彼に対する世間の人情を擬人化したもの、みたいな感じで、キリコにとってかけがえのない存在にはなりますが、内面に踏み込んでくるものではありません。 「ボトムズ」のテレビ本編は、主人公と、相似性のある二人のPSとの関係、葛藤、対比というのが大きな意味をもっていると思うので……先に、イプシロンを取り上げます。 イプシロンは、三角関係の恋敵としての面もあるので、相思相愛の二人を付け狙う女々しい男などと言われてしまっているようで……なんとも、気の毒な感じがします。 彼が二人を追いかけたのは、 普通の人間であるはずのキリコに負けるわけにはいかない、というPSとしての誇りのためと プロトワン(フィアナ)を見捨てられないという気持ちから だったと思います。 彼は、プロトワンがキリコを愛しているということをわかっているし、恋愛だけの問題ならば、気持ちを切り替えることもできたと思います。 彼は、プロトワンと同様に、空白の脳に組織のレクチャーを与えられて生まれてきました。プロトワンにはアクシデントが起こったのですが、彼の場合は何の疑問も持たないような一貫性でレクチャーが徹底していたはずです。組織のために戦い、相手を倒し、誰よりも強いことに誇りを持つ……そういう脳の支配がされていたのです。 ボローの描写を見ていると、イプシロンもプロトワンも、一方的に命令して利用するというのではなくて、誇りを持たせて指揮官的な立場に育てるつもりだったように見えます。兵器として命令に従えばいい、というのではなくて、自分から組織に奉仕することに価値を持つような……そんな育て方をしようとしていたようにみえます。所詮道具、と思いつつも、腫れ物に触るような感じで二人を盛り立てていこうとしているように見えます。早くに欠陥品になってしまったフィアナの扱われ方は変わっていったでしょうが、イプシロンはその力を示すことを期待された「王子様」だったのです。 彼は、与えられた価値観で、自分の価値は戦闘力であり、その点において普通の人間を超越している、と思っています。それに疑問をもつことがないように、彼の脳は支配されているのです。 そんなイプシロンにとってみれば、肉親のような存在であるプロトワンが、自分たちの進むべき道から外れていくことは破滅の道を歩んでいるように見えたことでしょう。彼は、恋を諦められなかったというよりも、彼女を見捨てられなかった、という感じの方が強かったのではないでしょうか。 クメンでのイプシロンは、こどものように、フィアナとの間には肉親のような愛情があると信じて疑っていなかったように見えます。キリコが現れたことで、男としての感情も持つようになった感じもしますが、それまでは恋愛未満で、肉親のような絆を信じていた「純粋なこども」だったように見えます。 人工的に生み出されて、肉親を持たないイプシロンにすれば、フィアナはただ一人の同類であり、同じ道を歩む同志でもあったはずでした。 イプシロンにとって、それを断ち切ったキリコは許しがたい人間だったのだと思います。 イプシロン本人も、自分を超える能力を持つ「普通の人間」の存在などは認められないし、 組織もイプシロンが普通の人間に負けるのでは、PSを開発した意味が無くなるわけで……執拗にイプシロンの精神を追いつめていきます。 プロトワンの脳内のイメージを見せたりと……随分嫌らしいことをして、イプシロンの嫉妬や憎悪を高めていきます。 イプシロンは、自分の存在意義をかけてキリコと戦うしかなかった一方で、自分の脳をを支配している価値観を否定したプロトワンへの愛情も捨てられなかった……精神的に追い込まれたイプシロンは、PSとしての誇りにすがらなければ、自分のアイデンティティを保つこともできなかったでしょう。 死を前に「自分さえいなければ、あなたは自由になれる」とプロトワンにいうイプシロン。もう、自分のすがっているPSとしての価値観の通用しない彼女を理解していて、それでもたった一人の同類と思い続けてきたイプシロンの孤独を思うととても哀しいです。 キリコは、イプシロンに、与えられた価値観に縛られて戦場に駆り出された自分を重ね合わせていて、やらなければ殺される強敵と思いながらも語りかけてみたり……しています。 キリコがイプシロンを助けるシーンがクメンとサンサでありますが、あれは「フェアーなキリコ、かっこいい!!」という感じではなくて、キリコはキリコなりにイプシロンという人間を自分に重ねて、彼を無駄死にさせたくなかったからのように見えます。戦いに誇りなどないというキリコですが、イプシロンとの最後の戦いは、PSとしての彼を尊重するような決闘の場を演出して、彼に応えようとしているかのようです。 脳の支配から自由になれず、組織の中で最強の兵器であろうとしたイプシロン。彼には組織から離れて人間らしく生きるという選択肢はありませんでした。それでも、プロトワンを愛したことで兵器になりきれず、与えられた価値観が揺らいで情緒不安定になり、かえってPSとしての誇りにしがみつくしかなかった……彼もキリコ同様に真面目な魂の持ち主だったと思います。 キリコは愛を得て、人間として生きる道を選び、 イプシロンは愛を失って、兵器になりきろうとした…… まるで、二人は、一つのものを映した二枚の合わせ鏡のようです。過去と未来のようでもあります。 だから、イプシロンを悪しざまに言われると、ちょっと哀しかったりするのでした。
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23:01
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2011年12月25日
酢ムージーで、快調
日本は、今日がクリスマスですね。 こちらは、クリスマスイブ。といっても、何も、家は特別な事はありません。 ただ、ショッピングに行くと、とても混んでいます。 今日行った、スーパーマーケット、今までで、一番混んでいました。 レジ待ちの列の長いこと、長いこと! 私たちの前に、わんさか商品を入れたまま、しかも、小さな男の子が乗せられたまま、置き去りにされているショッピングカートがありました。 はて、どうしたものかと思っていたら、お母さん、息を切らして戻ってきました。どうやら、買い忘れそうになった、チーズを走って取りに行ってたようです。 男の子は、その間、何事もないように、おやつを食べていました。 毎日、お酢を入れたスムージーを飲んでいます。心なしか、快調! 今日は、セロリの代わりにケールを。米酢の代わりに、アップルサイダービネガーを使ってみました。 それと、ホウィート ジャーム(Wheat Germ) を、大さじ2杯ぐらい加えてみました。 栄養価アップ です。 りんご、バナナ、にんじん、ヨーグルト、豆乳は、いつもと同じ。 あと、ちょっとだけ、ハチミツ足してみました。 これは、しばらく続けてみます! 昨日焼いた、全粒粉のパン。手作りは、安心ですし、味もまずまず。まだまだ、初心者ベイカーですが、がんばりま~す。
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15:07
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2011年12月25日
終わっちゃったけど・・・。
天皇杯準々決勝を持って、今期の清水エスパルスは終了しました。 元日の決勝、そしてそこで選手と一緒に勝ちロコして王者の旗を歌う ことを夢見ていたけど、はかなく散ってしまいました。 もう元日に何時ごろ行こうかとか、電車の時刻表とか調べて気分うきう きだったんですが・・・(苦笑)。 まぁそう世の中あまいもんじゃないですね。 昨日は仕事で、家に帰ってすぐに結果を知りました。 が、6時からのBSでの録画中継。 結果を知ってましたが、見ました。 今期最後の試合、何より試合内容に、少々感極まりました。 昨日の試合は正直、終始向こうのペース。 必死に追いつくエスパルスって感じでした。 向こうからしてみればもし負けてれば相当悔いになったでしょうね。 90分、120分で勝ちたかったゲームでしょうが、そこはうちの維持が それを許しませんでした。 PKまでもっていき、なんとか勝ちたかったんですが・・・。 でも昨日は選手から終始必死さを感じ取ることが出来ました。 昨日このブログで書いたこと、撤回しますね。 選手皆、早く終わってオフになりたいなんて思ってないですよね。 とにかく勝って勝って、タイトル取りたい! 重々その気持ちは受け取りました。 でもやっぱり、何か一つ、あと一つ、足りないんですよね、エスパルス には。 今期は終わってしまったけど、それを求めに、また来期期待します。 それと昨日の試合で感極まった一つに、自分自身があります。 今期5年ぶりにスタジアム観戦復帰。 9月以降天皇杯も含めてホームは全試合、計6試合観戦できました。 アウスタ日本平のあの西サイドスタンド2階席に自分が復帰できたと 言う喜びの思いがよみがえってきました。 2階席自体の復帰となると、もう7年ぶりになります。 あの場で必死に応援できる自分、みんなで一緒になって応援できる事 には、本当に喜び、幸せを感じました。 今期大震災があって、こうやって何不自由なく極普通の暮らせること が、どんなに幸せなことか改めて思い知らされました。 自分自身個人にとっても、それは重々感じます。 特にこうやってサッカーを観に行って一喜一憂できるってのは、本当幸 せなことなんだなぁって・・・。 勝負の世界だから勝った負けたで喜んだり落ち込んだりすることはあ るけど、それを生で選手と一緒に味わえる。 そして他のサポーターみんなと一緒に味わえるってのが、どんなに幸 せなことか、スタジアム観戦復帰できて、改めて感じました。 以前のように毎試合当たり前のように行っていた頃は、なかなか感じ なかったことです。 自分の中でこれだけ夢中になれること、そしてエスパルス愛を復活さ せてくれたJリーグ、そしてチームには感謝します。。。 ゴトビ監督がよく言う、ファミリーであるこのチームを誇りに思うという 言葉。 自分自身もそんなチームのサポーターであることに誇りに思います。 応援できることを幸せに思います。 ありがとう、エスパルス しみぃ~~~~ず、えすぱぁ~~~~るす!!!!!!! これからサポーターにとっては、来期開幕まで2ヵ月半のオフです。 寂しくなるなぁ・・・。 でもあっという間だよね、2ヵ月半なんて! それにチーム自体はもう来月中旬には香港遠征での試合です。 選手の皆さん、オフが短いけど今日からゆっくり休んで来期に備えてく ださい。 来期もまたスタジアムで応援しますから
Posted by gdnhrndsde at
07:57
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