【JREIT】ケネディクス・レジデンシャル投資法人の新規上場
【JREIT】ケネディクス・レジデンシャル投資法人の新規上場発表 運用会社のHP:
http://kenedix-rp.com/operational_policies.html ケネディクスがスポンサーとなるREIT:ケネディクス・レジデンシャル投資法人(KRI)が4月に上場するとの発表がありました。予定通り上場できれば、新規上場は2007年10月の産業ファンド投資法人以来、4年半ぶりと、本当に久々です。 KRIはその名の通り、賃貸住宅にメインに投資をするREITで、一部は施設運営付き住宅(学生寮、高齢者向け住宅など)にも投資をすることを想定しています。 今回の上場時の資産規模は約300億円(20物件)と小さくスタートです。なお、資金調達は、Equity(投資口)で150億円、ローンで175億円となり、物件評価ベースでのLTVは54%と若干ですが高めです。 地域別とタイプ別に投資案件を分類すると下記のとおりとなります。 ☆地域別の分散 都心5区: 28.3% 東京経済圏: 35.9% 地方経済圏: 35.8% ☆タイプ別の分散 シングル: 20.3% スモールファミリー: 57.7% ファミリー: 22.0% ただし上記には分類がされない案件が2件あり、2件とも底地案件です。ただし、この底地の上に立っている建物は、「ニチイホームたまプラーザ」と「コスモスハイム元住吉」で、前者はニチイ学館が手掛ける老人ホーム、後者は社会人向け寮と一般賃貸の物件です。従って2件の建物ともKRIの投資対象物件であり、今後は建物取得の可能性があると思われます。 「ニチイホームたまプラーザ」
http://www.nichii-home.jp/shisetsu/area/kanagawa/tamaplaza.html 「コスモスハイム元住吉」
http://www.total-housing.com/osusume/R006/ また、物件全体の築年を見ても平均5.7年と築浅の物件が中心となっています。 今回の物件の取得先別では、スポンサーのケネディクスが保有する物件が11棟、ケネディクスがアセットマネージャーを務める物件は8棟、第3者が保有する物件は1棟となっており、スポンサー関連の案件が殆どです。また、ケネディクスがアセットマナジャーを努める賃貸住宅物件は、2,000億円程度あり、今後もこうした中からKRIが取得をしていくものと思われます。 1口当たりの予想分配金は、2012年7月期が3,266円、2013年1月が6,207円です。6カ月(1期)当たりの通常ベースの分配金は、一見すると6,200円程度と考えられますが、上場時に取得する不動産の固定資産税が反映されていませんので、これを加味すると5,500円程度が通常の1期ベースの分配金となります。 ただし、一過性のコストもありますので、5,500円+αが現在のポートフォリオでの通常ベースの分配金となる見込みです。 想定されているIPOの価格が1口20万円なので、1口当たりの分配金を5,500円とすると分配金利回りは5.5%とほぼマーケット並みの水準ですが、想定されているLTVの水準、銀行からの借入期間が若干短めであることなどを考えると6.0%近くは欲しいところです。